上野動物園の人気者は、白黒の模様が愛らしいパンダ。
正しくはジャイアントパンダといい、中国の一部にだけ生息する笹を食べるクマです。
このパンダをめぐって誰もが熱狂したのが「パンダブーム」です。
昭和45(1972)年の日中国交正常化の記念に、中国からメスのランランとオスのカンカンが日本に贈られました。
その年の11月に上野動物園で一般公開されると、初日には徹夜で並んだ人を含めておよそ6万人が並びました。
連日パンダ目当ての人で込み合い、動物園側は必死でお客をさばくので2時間以上並んでも1分程度しか見られなかったのです。
こんなに待っていたのにほんの1分・・・・・・しかも目の前に背の高い人がいたらほとんど見えません。
誰も彼もこれ以上ないほど集中してパンダを見つめました。
パンダブームは当然テレビやマンガにも及びます。
当時放送していた「ウルトラマンA」も1話まるまるパンダに使い、朝日新聞の「サザエさん」でもタラちゃんがパンダを見たがる4コマを載せています。
もちろんパンダグッズも次々発売されました。
パンダのぬいぐるみが飛ぶように売れたり、服や少女雑誌のふろくのモチーフに使われたりと、ありとあらゆるものがパンダ一色になりました。
その後上野動物園ではランランとカンカンでパンダを繁殖させようとしましたが、1979年にランランが妊娠中毒で死亡。
さらに次の年にはカンカンも死んでしまいました。
現在のパンダはすべて中国からのレンタル。
つがいで借りると年間1億円のレンタル料がかかるそうです。