「ツチノコブーム」は1973年に起きた日本の未確認生物をめぐるブームです。
ツチノコは槌(つち)のように寸胴で細いしっぽのついたヘビで、体長は約50センチ、胴の直径は7~15センチ、3メートルほどジャンプができるそうです。
古来から北海道をのぞく各地で目撃談があり、「和漢三才図会」にも記録が残っています。
和漢三才図会は1712年ごろに出版された百科事典です。
ここに「野槌蛇」の表記でツチノコの説明が載っています。
本格的なブームのきっかけは、山本素石氏の著書「逃げろツチノコ」です。
実際にツチノコを見た体験談をつづったこの本で、ツチノコは一躍有名になりました。
さらに漫画家矢口高雄氏が自身の目撃した「バチヘビ(ツチノコ)」を「釣りキチ三平」に登場させたため、一気にブームが加速したのです。
ツチノコには懸賞金がかけられ、各地の小学生が競ってあちこち探し回るように。
またブームが起きるのと同時に目撃談も増えました。
これは「ツチノコを見つけたい!」という気持ちで目の錯覚を起こす人が多かったということでしょうか?
1975年には雑誌「小学六年生」連載中の『ドラえもん』で「ツチノコ見つけた!」が掲載されます。
ツチノコが飼いたいのび太は、70年後の未来にタイムマシンで買いに行く。
簡単にまとめるとこんな話ですが、ツチノコはデフォルメされて丸っこくかわいいヘビになっています。
結局ツチノコの存在を証明できないまま、ブームはいつしか終わりました。
以来ツチノコは忘れられかけていますが、岐阜の東白川村には「つちのこ館」が建てられ、世界唯一のツチノコ資料コーナーをもうけています。